ドイツ・ルネサンス音楽の作曲家
《アルノルト・シュリック》

2013.8.14

今日の音楽は、盲目のオルガニストとして著名だったドイツ・ルネサンス音楽の作曲家、
アルノルト・シュリック(Arnolt Schlick/1460年頃 - 1521年以降)。

ハイデルベルク地方の出身者であったらしい。盲目のオルガニストとして著名であった。
1486年にフランクフルトにてマクシミリアン1世の就任式で演奏したことが知られている。
1490年代にはストラスブールやウォルムスを訪れ、オルガン建造の鑑定士に。
1516年からは、フランクフルトやトルガウで王侯貴族の宮廷オルガニストを歴任る。
1520年にはアーヘンにて神聖ローマ皇帝カール5世の戴冠式でも演奏している
。ハーゲナウで新造されたオルガンの検査をしていた1521年以降の消息については知られていない。

バッハにおいて高みを究めた、長期間に及んだドイツ・オルガン楽派の草分け的存在で、
ドイツ音楽史における初期オルガン楽派の一員として重要な存在。
コラール由来の定旋律を中心としたポリフォニーは、後年のコラール前奏曲の発展の先駆けに。
オルガン曲のほか、リュート曲や四声のための重唱曲がある。ミサ曲も作曲したが、紛失している。
ドイツ語で書かれた最初のオルガン関連の論文である、
著書『オルガン職人とオルガン奏者の鑑』(Spiegel der Orgelmacher und Organisten, 1511年)を遺している。

それでは、ヴィオールの2つの歌、
「Ich schrei und rufet」「Mein lieb ist weg」。
演奏は、ernst stolz。
http://www.youtube.com/watch?v=D0EXIhH8yrI

続いて、やはりアルノルト・シュリックはオルガニストだったということで、
オルガン演奏による「Maria zart von guter Art」。
演奏は、Martin Lücker。
http://www.youtube.com/watch?v=Y79MIWsjLhM