note31:
・エーテル空間の観点から観たホメオパシー作用
・物質を希釈すればするほどエーテル球面の力が
 周縁的に凝縮しエーテル作用が高められる
・質的な意味での純粋幾何学による「空間知の霊化」という課題

<ジョージ・アダムス 『エーテル空間』からの引用>

最後に、ホメオパシー作用を理解するために重要な、エーテル空間のひとつの相に関し
て述べましょう。私たちはすぐ上で、物質的球面の外へ向かう成長と、エーテル的球面
の内へ向かおうとする成長について述べました。さて今度はその反対方向へ考えていき
ましょう。まず小さくなっていく物質的球面、すなわち中心点へと収縮していく物質的球
面を思い浮かべましょう。もしその球面が何らかの物質実体を含んでいれば、その物質実
体は凝集していきます。それは絶えず小さくなっていく空間のなかに、その量を変えずに
分布します。では、これに対応するエーテル的プロセスはどのようなものになるでしょう
か?物質的に見れば、球面は外へ向かって大きくなっていきます。つまり球面は見かけ上
“拡大”していきます。しかしそれは拡大ではありません。エーテル球面は小さくなります。
それは絶えず天球周縁へ、エーテル的中心平面へと近づいていきます。その球面は“周縁的
により小さく”なっていきます。
(P.60)
 エーテル的な力の球面は、その“宇宙点”の作用を物質的なものの領域に持っています。物
質的なものをどこに移動させようと、そのエーテル球面はそれとともに移動します。要する
に種子としての小さな物質容量の本質は、物質自体にあるのではなく、エーテル球面の種子
を担っているものにこそあるのです。エーテル球面は物質と結びついています。なぜなら、
エーテル球面は、物質のなかにその作用の目的を持っていたからです。エーテル球面はまだ
物質を去っていません。
(P.61)
 では物質を希釈すると、そこには何が起こるのでしょうか? その物質実体と結びついて
いる特定のエーテル球面の力が周縁的に濃縮します。つまり物質的なものが希釈されると、
エーテル的なものの作用がより強められるのです。これがホメオパシー的希釈の原理です。
(P.61-62)
 エーテル的な作用を強めるもの、そえは物質を希釈するプロセスのなかに生まれます。し
かし無造作なやり方のなかには生まれません。それはまさに、累乗的に希釈ー強化する
potenzierenプロセスのリズムのなかに生まれます。時間の要素と数のリズムが、ある役割を
演じるのです。
(P.62)
天と地の対極性は、時間の神秘の空間的な現れです。それは空間になる時間です。空間はその
生成と消滅のなかに、純粋に霊的な世界から時間のリズムと数のリズムを受け取ります。いま
やこうして宇宙の生命が現れます。そして私たちも、純粋幾何学の領域から、“空間知の霊化”の
始まりを受け取ります。それは ー 私たちの時代精神を司る ー 時の例ミカエルが私たちに
託した課題なのです。
(P.63)

<note31>
◎ホメオパシー作用について、ここまで扱ってきたエーテル空間の観点から説明が加えられている。
これまでは、物質的な球面の外へ向かう成長とエーテル的な球面の内へ向かおうとする成長について示唆してきたが、
ここではその反対方向を考えていく。
◎物質的な球面が中心点へと向かって収縮していくとすれば、その物質的な実体は次第に凝縮していくが、
これに対応するエーテルプロセスにおいては、見かけ上、球面は外に向かって拡大していく。
しかし、エーテル球面は実質的に小さくなり、エーテル的中心平面である天球周縁へと向かっていき、
その球面は、「周縁的により小さく」なっていく。
これまでと同様、この物質的な球面とエーテル的な球面の関係をしっかりとイメージしておくことがまず必要である。
◎エーテル的な球面が中心点である宇宙点に向かっているとき、エーテル的な球面は常に物質と結びついている。
その宇宙点の作用を物質的な領域に持っているということである。
物質的なものは、その意味でエーテル的な球面とその働きとともにある。
そして、「種子としての小さな物質容量の本質は、物質自体にあるのではなく、
エーテル球面の種子を担っているものにこそある」のだといえる。
物質のなかでエーテル的な働きが高められているということ。
◎ホメオパシーでは、物質を限りなく希釈していく。希釈度が高ければ高いほどポテンシャルは高くなる。
それは、物質を希釈すると、物質実体と結びついているエーテル球面の力が周縁的に凝縮し、
エーテル的なものの作用が高められるからである。
だから、物質的に希釈されればされるほど、周縁的な凝縮度が高くなり、エーテル的なものの作用もより高くなる。
◎しかしそのホメオパシー的な希釈のプロセスに関しては、
その働きが生まれるのは「累乗的に希釈ー強化するpotenzierenプロセスのリズムのなか」であるということが重要である。
「時間の要素と数のリズム」がそこには深く関わっている。
◎ここでも、重要なのは無機的ー因果的な世界に関わる物質的幾何学ではなく、質的な意味でのエーテル的幾何学である。
こうした物質的なものとエーテル的なもの、空間と反空間の対極性は、「空間になる時間」であり、
空間の生成と消滅のなかに「純粋に霊的な世界から時間のリズムと数のリズム」を受け取る。
こうして質的な意味での「純粋幾何学」によって、「空間知の霊化」という重要な課題が明らかになってくる。