講演と論文・秘教学院の歴史と内容の公開-1
■(GA251, GA252) 神智学協会あるいは人智学協会での初期のシュタイナーの講義と資料(未編集)
■GA253 人智学協会における共同生活の問題/1915年のドルナハの危機について
■GA254 19世紀のオカルト運動とその世界文化への関係/19世紀中葉の外的な精神生活のなかの重要事象
■GA257 人智学的共同体形成
■GA258 人智学協会との関連における人智学運動の歴史と条件/自覚のための提案
■GA259 人智学協会の歴史における運命の年1923年/ゲーテアヌムの火災からクリスマス会議まで
■GA260 一般人智学協会設立のためのクリスマス会議 1923/24
■GA260a 一般人智学協会と精神科学自由大学の構成/ゲーテアヌムの再建
■GA261 私たちの死者/式辞、追悼の言葉と瞑想の言葉 (1906〜1924)
■GA262 ルドルフ・シュタイナー/マリー・シュタイナー=フォン・ジーフェルス 往復書簡と資料 1901〜1925
■GA263/1 ルドルフ・シュタイナー/イーディス・マリオン往復書簡集
7回の講義 1915年9月10日〜16日 ドルナハ
2つの挨拶を含む資料 1915年8月21日、22日
この巻に発表された講義をもって、シュタイナーは、1915年の夏、ドルナハの協会員グループから彼に対してなされた告発に対して、立場を明らかにした。彼は、厳しく解明することが不可欠であるとみたが、そのためには、単に事件の主観的原因を明るみに出すのみならず、精神科学的な観点を通じて事件を客観的な関係のなかに置くことも必要であると考えた。したがってここで語られていることには、協会の歴史的意味とならんで根本的な意味もある。
●内容(講義)
・人智学協会における共同生活の問題。
・生の本質としての人智学協会。
・スウェーデンボリを例として、霊界に参入することの
困難さについて。
・フロイトの精神分析の方法と思考の経過。
・フロイトの精神分析、スウェーデンボリの霊視の才、
性と現代の霊視。
・神秘主義の概念との関係における愛という概念についての
エピソード的考察。
・精神科学的人間認識の光に照らした精神分析的世界観。
Die okkulte Bewegung im neunzehnten Jahrhundert
und ihre Beziehung zur Weltkultur
Bedeutsames aus dem aeusseren Geistesleben um die
Mitte des neunzehnten Jahrhunderts
13回の講義 1915年10月10日〜11月7日 ドルナハ
これらの講義においてシュタイナーは、とりわけ19世紀のオカルト的潮流とそのなかでの人智学運動の位置づけを扱っている。基礎和音のように考察全体を貫いているのは、秘密の智識の公開という問題であるが、これは進化によって要請される同時にとほうもない困難を伴うものである。こういう関連において、心霊術[Spiritismus]や霊媒主義[Mediumismus]をもたらす背景が解明される。
Anthroposophische Gemeinschaftsbildung
10回の講義 1923年1月23日〜2月28日 シュトゥットガルト
3月2日〜4日 ドルナハ
●内容(抜粋)
・苦悩の言葉、良心探究の言葉。
責任を意識するようになるための言葉。
・事実に基づく判断形成。
精神科学的判断の二重の鋳直し。
・新しい思考と新しい意志。
人智学的活動の三つの段階。
・人智学協会の発展。人智学者の魂のドラマ。
・人類の三つの偉大な理想、芸術、科学、宗教の改新。
・共同体形成。
・人智学的共同体形成。他者への目覚め。
Die Geschichte und die Bedingungen der anthroposophischen
Bewegung im Verhaeltnis zur Anthroposophischen Gesellschaft
Ein Anregung zur Selbstbesinnung
8回の講義 1923年6月10日〜17日 ドルナハ
●内容(抜粋)
・人智学運動の特徴付けのために。故郷を失った魂。
・神智学協会の共同体と自我組織。ブラヴァツキー現象。
・時代の雰囲気と時代の判断。
・スピリチュアルな、しかし反キリスト教的なブラヴァツキーの方向性。
・反キリスト主義とその救い。新たな秘儀の本質の発見。
人智学的精神科学の構築における第一期と第二期の照準力。
・第三期:現在。人智学協会の生存条件。
・行為のために不可欠な結論。人智学の不可視の本質。
Das Schicksalsjahr 1923
in der Geschichte der Anthroposophischen Gesellschaft
Vom Goetheanumbrand zur Weinachtstaung
挨拶、集会、会議録 1923年1月〜12月
この巻が、シュタイナー存命中の人智学協会の歴史におけるもっとも困難な局面、1922年と1923年の境、大晦日の夜のゲーテアヌムの火災から、年末におけるその再興まで、協会が歩まねばならなかった困難な道をを記録していることは疑いえない。
この巻には、保存されている1923年の記録全部と、以前マリー・シュタイナーによって編集公刊された「ルドルフ・シュタイナーと人智学の文明に対する課題ーー1923年をふりかえってーー」(1943)および「1923年シュトゥットガルト三十歳代サークルの会議録からの研究材料」(1947)が含まれている。
●内容
・第一部:1923年の回顧とそれに先行する事件
(マリー・シュタイナー、1943)
・第二部:ゲーテアヌム再建と人智学協会再結成のための活動記録
(ルドルフ・シュタイナーによる講演、挨拶、報告)
・第三部:徐々に人智学協会組織の形式を実現するためのさまざまな集会
の議事録
・補遺: ゲーテアヌム火災の記録(公文書、警察記録、新聞記事、手紙)
ドイツ週報「人智学」事件の記録
ヘラ・ヴィースベルガー;1923年の協会問題の歴史の概観
年譜と詳細な索引
Die Weihnachtstagung zur Begruendung der Allgemeinen
Anthroposophischen Gesellschaft 1923/24
定礎式、講演、式辞、規約審議会
1923年12月23日〜1924年1月1日 ドルナハ
●内容(抜粋)
・一般人智学協会設立会議のプログラム。
・シュタイナーの開会講演。
・シュタイナーによる一般人智学協会の定礎。
・設立会議。
・理事と国際協会事務局長の会議。
・講演:未来のドルナハ建築思想。
・講演:神々の羨望ー人間の羨望
(1922/23年大晦日のゲーテアヌム火災を振り返って)
・ゲーテアヌム再建のために。
・シュタイナーの閉会の辞。
Die Konstitution der Allgemeinen Anthroposophischen
Gesellschaft und der Freien Hochschule fuer Geisteswissenschaft
Der Wiederaufbu des Goetheanum
論文、報告書、講演、式辞、文書 1924年1月〜1925年3月 ドルナハ
この巻は、1924年から1925年3月までの論文、講演、式辞、書簡、報告、議事録を含む包括的な資料集である。1923年と1924年のクリスマス会議(GA260参照)に結びついた意図から死にいたるまでに、シュタイナーが一般人智学協会の新たな組織化と精神科学自由大学の設立、およびゲーテアヌム再建のために実現できたことは、これらを出発点としている。
別冊付録には、公開資料、会議録、契約、手書き草稿、当時使用された「協会紙」その他、多数のファクシミリが掲載されている。
Unsere Toten
Ansprachen, Gedenkworte und Meditationssprueche 1906-1924
2回の講義「物質界への霊界の侵入」(1914年5月9日、10日 カッセル)
を含む
シュタイナーが火葬および埋葬式の際、あるいは会員サークルで述べた、死去した協会員(クリスティアン・モルゲンシュテルン、ゾフィー・シュティンデ、ジャック・ド・ヤーガー、オルガ・フォン・ジーフェルス、カロリーネ・ヴィルヘルム、イーディス・マリオン等)のための式辞と追悼の言葉がこの版にまとめられている。死者のための祈りと瞑想の言葉、および物質界での生存と死者の故郷である霊界との生き生きとした関係についての説明も加えられている。
Rudolf Steiner/Marie Steiner-von Sivers:
Briefwechsel und Dokumente 1901〜1925
・導入として:エドゥアール・シュレーのために1907年に書かれたシュタイナーのメモ(いわゆる「ドキュマン・ド・バ-ル」)
・書簡集と資料集 1901〜1914
・書簡集と資料集 1915〜1924
・シュタイナーの病気の時期の書簡集 1924/1925
・詳細な註・旅行記録・人名索引・書簡と資料の索引
図画4枚と自筆のメモ、箴言、遺言による指定などの
複写多数。
シュタイナーは、イギリスの彫刻家イーディス・マリオンと多数の手紙のやりとりをしていた。1914年から1924年まで彼女はゲーテアヌムの彫刻家工房で、とりわけ「人類の代表者」の木像彫刻にあたって、シュタイナーのそばで働いた。
シュタイナーは手紙のなかで、講演や人物、旅行体験について語り、彼の活動と個人的な「日常」のいくばくかがうかがえる。イーディス・マリオンの手紙は、彼女がシュタイナーの多様な仕事に非常に関心を持っていたことと、彼女自身の芸術的、社会的なイニシアティヴをも証している。
彼女の死に際してのシュタイナーの式辞と彼女の人格への賛辞が、書簡集に付されている。この巻には、ファクシミリ、彼女の人生の年代順の伝記的データ、書簡の註と索引が補足されている。